無意識の領域や、自分ではコントロールできない衝動について、アドラー心理学はどのように説明するのですか?

Category: 自己決定性・ライフスタイルについて

フロイト的な「無意識」は主張しませんが、自覚されていない行動の目的やパターンなど、個人に意識されにくい側面があることを認めます。衝動は器質的要因でないかぎり、ライフスタイルと関連づけて理解しようとします。

アドラー心理学は、フロイト的な人間行動の諸原因としての「無意識」を主張しませんが、行動の背景にある「自覚されていない目的」や「私的論理(private logic)」の存在は認めます。これらは、意識と無意識とを截然と分けるのではなく、意識されにくい個人の行動パターンとして捉えられます。衝動も、器質的な事情(内因性の精神疾患や、重度の強迫行為、解離症状など本人の意思・目的とは言い難い症状、発達障害の特性によって生じる困難、投薬の影響など)によるものでないかぎりは、その人のライフスタイルと関連づけて理解しようとします。

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