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対人関係について
はじめからアドラー心理学カウンセリングだけを第一選択とせず幅広い可能性を考慮し、カウンセリングが適応される場合は治療的人間関係のなかで個別の対応を行います。
まず大事なことは、ひとりひとりの状況に応じた、適切な対応をとることです。対人関係が極端に苦手であったり、社会的に孤立しているとしても、どうしてそうなのかは様々な事情が考えられます。周囲の環境が過酷で、そうするのがやむをえない状況なのかも知れません。ご本人が暴力的な状況のなかで身動きがとれないのなら、警察や法の専門家への相談がまず大切です。また福祉的な支援には、精神保健福祉士やソーシャルワーカー、地域の相談支援事業所などへの相談が重要となります。あるいは、ご本人は生得的あるいは後天的な障害、または精神疾患による困難を抱えておられるのかも知れません。その場合は、専門医療機関(心療内科、精神科、発達専門医など)を受診し、正確な診断と適切な治療・支援を受けることを強く推奨します。したがって、はじめからアドラー心理学カウンセリングだけを第一選択とせず、あるいは単独で行うのではなく、幅広い可能性を考慮した対応が望まれます。
アドラー心理学カウンセリングの適応がある場合は、治療的人間関係のなかで、その方からよくお話を伺います。どのように助言するかなどはそうした上で定められるべきで、事前の決めつけはもっとも避けるべきものと考えます。
