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その他の疑問
各医療分野の診断基準やガイドラインに準拠して正確に判断する必要がありますが、区別が困難であったり判断に迷う場合は、アドラー心理学カウンセリングを第一選択とせず、あるいは単独で行うのではなく、まず専門医療機関(心療内科、精神科、発達専門医など)を受診し、正確な診断と適切な治療・支援を受けることを強く推奨します。
以下のような場合は、アドラー心理学カウンセリングを第一選択とせず、あるいは単独で行うのではなく、まず専門医療機関(心療内科、精神科、発達専門医など)を受診し、正確な診断と適切な治療・支援を受けることを強く推奨します。また、臨床心理士による専門的な心理療法や心理検査、精神保健福祉士やソーシャルワーカーによる福祉的支援が必要となることもあります。
- 医学的診断・治療が必要な可能性が高い場合:
- 精神疾患が疑われる症状:
- 気分の著しい落ち込み、意欲の低下、興味・喜びの喪失が2週間以上続く(うつ病の可能性)
- 強い不安感、恐怖感、パニック発作、特定の状況や対象への過度な恐怖(不安障害の可能性)
- 幻覚(誰もいないのに声が聞こえるなど)、妄想(現実的でないことを強く信じ込むなど)、思考の混乱(統合失調症などの可能性)
- 気分の高揚と落ち込みを繰り返す(双極性障害の可能性)
- 眠れない、食欲がない・ありすぎる、体重の急激な変化、原因不明の身体の痛みや不調が続く
- 強いイライラ感、怒りのコントロールが難しい
- 発達障害が疑われる特性:
- コミュニケーションの困難さ(言葉の遅れ、一方的な会話、冗談や比喩が通じにくいなど)
- 対人関係の困難さ(視線が合いにくい、場の空気が読みにくい、集団行動が苦手など)
- 強いこだわり、興味の偏り、感覚の過敏さまたは鈍麻さ(ASD:自閉スペクトラム症の可能性)
- 不注意(集中力が続かない、忘れ物が多い、話を聞いていないように見えるなど)
- 多動性・衝動性(じっとしていられない、衝動的に行動してしまうなど)(ADHD:注意欠如・多動症の可能性)
- これらの特性により、幼少期から継続的に日常生活や社会生活(学業、仕事、家庭生活など)で大きな困難を抱えている場合。発達障害の診断・支援は専門医や関連機関との連携が不可欠です。
- 依存症:
- アルコール、薬物、ギャンブルなどがやめられず、生活に支障が出ている
- 希死念慮・自傷行為:
- 死にたい気持ちが頻繁に浮かぶ、具体的な計画を考えてしまう
- 自分を傷つける行為をしてしまう
- これらの場合は、危機的状況であり、速やかに精神科等の医療機関に相談し、安全を確保することが最優先です。
- 原因不明の身体症状:
- 検査をしても異常がないのに、頭痛、腹痛、めまい、動悸などの身体症状が続く(心身症の可能性)。心療内科への相談が推奨されます。
- 精神疾患が疑われる症状:
- 心理検査やより専門的な心理療法が必要な場合:
- 過去のつらい体験(虐待、災害、事件被害など)が忘れられず、フラッシュバックや悪夢、強い不安感などに悩まされている(PTSD:心的外傷後ストレス障害などの可能性)。専門的なトラウマケアが必要な場合があります。
- 自分の性格が極端で、対人関係や社会生活で繰り返し問題が生じている(パーソナリティ障害の可能性)。長期的な専門的心理療法が必要となることがあります。
- 臨床心理士などによる詳細な心理アセスメント(知能検査、性格検査など)が、問題の理解や支援方針の決定に有効な場合があります。
- 福祉的な支援が必要な場合:
- 経済的な困窮、住居の問題、仕事が見つからない、社会的に孤立しているなど、生活基盤に関わる問題を抱えている。
- 利用できる公的な支援制度(障害福祉サービス、生活保護、就労支援など)について情報提供や申請サポートが必要。
- このような場合は、精神保健福祉士やソーシャルワーカー、地域の相談支援事業所などへの相談が重要です。
判断に迷う場合は
「どちらに相談すれば良いか分からない」「アドラー心理学だけで大丈夫だろうか」と迷う場合は、決して自己判断せず、まずはかかりつけ医や地域の相談窓口(保健所、精神保健福祉センター、いのちの電話など)、あるいは信頼できる人に相談し、適切なアドバイスを受けてください。 複数の専門家の意見を聞くことも有効です。
