私は、3歳の男の子の父親です。子どもに関わる仕事をしています。その関係で、アドラー心理学に出会い、今は暮らしの中で、息子とのやりとりをパセージで実践しているところです。
先日、パセージ中に息子とのエピソードをロールプレイする機会がありました。
その内容は、不適切だと感じていた息子の行動について、息子の失敗だったのではないか?と捉えなおし、
「失敗した場合にも勇気づけよう」「不適切な行動なのか、失敗なのかを区別する練習」を学んでいたの時に浮かんだ私と息子のエピソードです。
ある秋の晴れた日の午前中に、庭の木の枝を整えるため、私は枝切り鋏を使って切った枝を短く切り揃えていました。その様子を見ていた息子が、私の持ってる枝切り鋏に興味を持ち、やってきました。
息子が、(枝切り鋏を指して)「貸してー。ぼくがするの。」 とやって来ました。
私は少し嫌な予感がしたのですが、「気をつけてね。」と言って枝切り鋏を貸し、私は手で枝を折って剪定する事にしました。
そうこうしていると、息子は、タオルを切ろうとしたので、私はイラッときて、「タオルを切るのはやめてね。こっち(枝)を切ろう。」と言いました。
息子は、枝を切ろうとするがうまくいかないようで、「どうやってするの?」 と、聞いてきました。
私は、「ここを挟んでね。うん、上手だよ。」とやり方を教えてあげました。
息子は、すぐに飽きてきて、今度は人工芝を切ろうとしていました。
私はびっくりして「そこは切らないでね。」と息子に言いました。すると、今度は、私の服を切ろうとハサミを向けてきました。
私は、「だめだよ。」と、止めようとすると面白がって、今度は、枝切り鋏をおもちゃの飛行機のようにして、一人遊びを始めました。
私は、息子のそんな行動には注目せずに、枝を手で切り揃える作業に集中しました。
すると、息子は、「ぼくもやるよ。」と、枝切り鋏で切るまねをしながら私の作業を見守っていました。
その後、枝切り鋏に飽きて、おもちゃの車を庭で走らせて一人で遊び始めました。
パセージの中で、
『失敗は不適切な行動ではありません』
「失敗の結果、親は困るかもしれませんが、子どもは『親を困らせてやろう』という目的で失敗をしたわけではありません。親は迷惑をかけられたかもしれませんが、そのために感情的になってしまっては、子どもを勇気づける力を失ってしまいます。」
と学びます。
今回のロールプレイでは、子ども役が「大人の役に立ちたい」「一緒に作業したい」という前向きな意図を持っていたことや、できると思って挑戦したもののうまくいかず、複雑な気持ちを抱えていたことを、みんなで共有することができました。
また、ロールチェンジを通して子ども役の立場を体験することで、失敗の後に不適切な行動ばかりに注目してしまっていた自分の姿勢にも気づくことができました。
さらに、失敗した子どもを勇気づけるために作業を止めて話を聴くことの大切さについても理解を深められました。
こうしたパセージの学びを通して、「自分は役に立てる」という感覚や、他者へ貢献する実感、つながりの意識、そして周囲との相互信頼をグループの参加者同士で深め合うことができました。
京都北部K.T
