この春で小2になった息子Sが、小1の社会見学で水族館へ行った頃の話です。
その日の宿題は水族館に行って気づいたことや分かったことを書くことでした。Sはおやつを食べたあと、さっそく宿題をはじめました。
ところが、すぐに「ママー、何を書いていいか分からない。手伝って」と夕食を作っている私に言ってきました。
以前の私はこういう時じれったくて「◯◯って書いたら?」と指示をして、宿題を早く終わらせるための手伝いをしていました。早く夕食作りに戻りたかったからです。
でも、パセージを学んでからは、【子どもの話を聴く】を意識するようになりました。
Sは何が分からないのかな。水族館で感じたことを書いたらいいと思うんだけど、思い出せないのかな。宿題は子どもの課題だけど、困って手伝ってと言っているから、できるだけS自身の力で宿題ができるように話を聴いて手伝おうと思いました。
そして、まずは手をとめて、Sの方を向き、
「分かった。でも、お母さんが水族館に行ったわけじゃないから…。水族館で気づいたことや分かったこと何かある?」と尋ねました。
Sは「うーん」と考え込みました。
その様子を見て、質問の意味が広すぎて分かりにくかったかもと思い、「最初に何を見たの?」と尋ね直しました。
すると少し考えて「あっ、チンアナゴ見たんだ」と言ったSは、何かを思い出したように書き始めました。
その後も何度か聞いてきましたが、その度に「次は何を見たの?」とか「グループ行動はどうだった?」と【子どもの話を聴く】ための質問をしていくと、Sは水族館でのことを思い出し、書きたいことを自分で考えることができたようで、「全部書けた!」と嬉しそうに宿題を終わらせました。
パセージで習う「(自分で考えて宿題できた)ボクは能力がある」「(ボクが思い出せるように手伝ってくれた)ママは仲間だ」という【勇気づけられた状態】を達成してくれたのではないかと思いました。
同時に、私も「(Sを上手にお手伝いできた)私は能力がある」「Sは私の仲間だ」と感じることができました。
毎日の宿題をどうやって、どこまで手伝うかを考えながらパセージを実践した一年。Sは自分で考え、自分の力でできることを増やし、頼もしい2年生になりました。
次の一年も親子で「能力」や「仲間」を感じていける場を楽しんでいきたいです💕
みえアドラーグループ「結」(三重)H.F