子どもの話を聴く(失敗編)

私には31歳の息子と29歳の娘がいます。

私がパセージを知り、学び始めたのは息子が19歳の時です。

新緑の季節。新1年生らしい大きなランドセル姿を見かけて、息子が小1の時のエピソードを思い出します。

平日の夕方16時半過ぎ、茶の間での出来事。

A(娘4歳)は茶の間で機嫌よく遊んでいる。

息子(7歳)「お母さん、宿題ここでやっていい?」

私「えー。これからAがテレビを見る時間だから、上でやってよ」

息子「え~。なんで」

私「ちゃんと2階に勉強部屋があるでしょ!」

息子「・・・・」(あきらめて2階へ行く)

私は息子の話を聴く気がまったくなく、理解しようともしていなかったと思います。

自分の都合優先で息子を茶の間から追い出し、娘に機嫌よくテレビを見てもらっている間に、夕飯準備をしようという魂胆でした。

息子はどうして宿題を茶の間でしたいと思ったのだろう?

目的や意図は何だったのだろう?

きっと彼なりの考えと理由があったのだと思います。

今なら、息子の話をちゃんと最後まで聞いてみたい。

なんだかおもしろい考え(あるいは私が思いつかないようなこと)が聞けそうに思うから。

何はともあれ、宿題に自ら取り組もうとしているのは頼もしい。

~空想のセリフ~

私「聞いてくれてありがとう。もう少し話を聞かせてくれる?」

勇気をくじいている自覚もないまま、子どもの話を聴かず、すぐに指示を与える母親だった私。

パセージを学んだ後も、失敗と間違いはいくつも・・・。

とは言え、いつの間にか息子と娘は巣立っていきました。懐深い息子と娘に感謝です。

人生の課題について自ら考え、決めて、試行錯誤しながら、周囲の人達に助けたり助けられたりしながら、たくましく生きている子ども達。

会って話を聴く機会はこれから何回あるかしら。

1回1回をゆっくり楽しもうと思います。

岐阜アドラー心理学研究会 岐阜 A.T