「みんなにとって」のみんなとは?

小学6年生の娘とその友達が、同級生からのメッセージを動画に撮りDVDにしたものを、卒業式に担任の先生に贈りたいと私に話してくれました。

私はお世話になっている先生のことを想って考えた子どもたちの行動と気持ちがとても嬉しく、それは適切な行動でいいことだと思い、子どもたちを援助したいと考えました。

ただ、動画を撮るにあたって教頭先生に報告をしておいた方がいいと思うけど、教頭先生に伝えることは「子どもの課題」か「親の課題」かが分からず迷ったので、パセージのフォロー会でみんなに話を聴いてもらいました。

話し終えるとリーダーさんが「みなさん、どう思われますか?」と投げかけてくださり、みんながそれぞれ思うことを伝えてくれました。

本当にありがたいことに、学びの場には色々な立場の仲間がいます。一歩先行く中高生や同じ小学生の子を持つ親、現役教師の方から意見をもらい、私が見落としていた視点を得ることができました。

動画を撮るにあたっては、隣のクラスの協力も必要です。同級生全員に放課後の予定を合わせて集まってもらわないといけません。そのためのお知らせを担任の先生にナイショで行うにはどうしたらいいのか、学校(教頭先生)に相談に乗っていただかなくてはなりません。送迎が必要になる場合は保護者の協力も必要となります。でも、もしかすると動画を快く思わない子やご家庭もあるかもしれません。学校へ問い合わせがあれば、校長先生や教頭先生にも対応していただくことになりお手間やご迷惑をおかけしてしまうかもしれません。

また、今年DVDを作成した卒業生を見た在校生が「私たちもしたい」となって、先生への贈り物が年々華美なものになっていく可能性もあります。子どもたちの力でできる範囲を超えたことをする経験から、子どもたちは何を学び、どんな大人になっていくのでしょうか。私自身がしっかりと考えなければならないと痛感しました。

アドラー心理学の思想である共同体感覚。パセージプラス11L-2にある「これはみんなにとってどういうことだろう。みんながしあわせになるために私はなにをすればいいだろう」のみんなとは? 私はこの事例から、共同体感覚の「みんな」を考えるときには、空間的にも時間的にも広い視野で考えることの大切さを学びました。

DVDを作成することが正しいのか間違っているのか、正解は分かりません。子育てをしているとこのような正解のない課題が振りかかってきます。そのような時は一旦立ち止まり、自分やその周りのことだけではなく、もっと視野を広げたみんなのことを考えて自分の行動を決められるようになりたいですし、子どもと一緒に「みんながしあわせになるため」の方法を考えていきたいと思いました。

                                   みえアドラーグループ「結」M.N