同じことを繰り返すのは嫌だ!

 年中4歳女児Aちゃんと1歳半男児Bくんの母です。
自分なりに子育てを頑張っているが、ときどき子どもに対してイライラするときがある。
 ある日、Aちゃんのことでイライラし過ぎたことがあった。
朝食で、Aちゃんが「おやつを食べたい」と言いだしたことでしばらくもめた。
気持ちが波打ったまま、そのあとのできごとだった。

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私(母)が「二階でお布団片付けよう~」と言い、Aちゃん、Bくん、母が寝室に移動して家族みんなの布団を押し入れへ片付けをしている。

B:(生まれて初めて、手伝おうとして布団を引っ張ってくれた。)(+5)
母:「Bくん、ありがとう~片付けようとしてくれたの。」
B:(また、布団を引っ張ってきた。)(+5)
母:「また、持って来てくれたの。ありがとう~。」
A:(すでに押し入れに片づけてある布団を見て、)「Aちゃんも片付けたかったーー。」(-1)
母:Aちゃん、あれは元々片付けてあったよー。また引っ張り出すのー!」
A:「やりたい、やりたい。Aちゃんはこれを片付けたかったー。」(-2)
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 :(やり取りはくり返し続いて・・・)
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母:(Aちゃんが片付けたい布団を押し入れから出して)「明日はないよ!!」
A:「明日もやるー!もっとやりたい。」(と言いながら片付けた。)-5
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 ちょうどこの日、アドラーの仲間と話しながらエピソードについていっしょに考えた。
紙に書かれたエピソードをよく眺める。
すると、Aちゃんの適切なところがどんどんみつかる。
思い返すと、Aちゃんは普段から「手伝いたい」と言っている。
いつも、進んでお手伝いをしてくれていることも思い出してくる。
その時もBくんのように母を喜ばせたいと思ったことに気づいた。
「もっとやりたい」はわがままでなく、やる気の塊だと思った。
Aちゃんの立場で考えていると、イライラが少し落ち着いた。
考えてみると、私はAちゃんに「どうしてあの布団がいいの~?」と聞いてみればよかった。

 その後、同じようなエピソードがあった時、イライラの感情にブレーキがかかるようになった気がする。Aちゃんの話をひとまず聴けるようになっていると思う。そして、状況に応じて、要求をきいたり断ったり、選択肢を出すことも意識するようになった。できればこれらを思い出して活かたいし、失敗しながらでも子どもに向かい合う余裕を持ちたい。
 もう、以前と同じイライラし過ぎることを繰り返すのは嫌だ。

岐阜アドラー心理学研究会 岐阜 Y.K