ああやれやれ

 しばらくここのアプデートをサボっていた。体調が悪かったわけではなくて、かえって良すぎたためだ。先週のある日、妻が「チベット語のプリントを作ってくれない」と言ってきた。中を見ると、80ページだかの量があって、既読の文章も多いが未読の文章もたくさんある。しぶっていると、どうしても私が動くしかない(!)事情を教えてくれた。締め切りは今日。「ううん、全部は無理ですね」と言うと、「できるだけでいいから」と言う。それでしかたなく引き受けた。中身は、シンガポールの教団が仲間を連れて巡礼に行くときの経典だ。しかし長いな。

 ともあれ、とりかかって毎日コツコツと翻訳した。最終的に10ページほどは手が届かなかったが、まあまあないよりはマシだろう。

 ああそうだ、事情を説明しておかなければ。シンガポールの教団はミャンマーだかに巡礼に行く。そこに日本人の女性二人が参加することになった。その人たちが、チベット文字も読めないし、ローマ字でカナをつけたのも読めないみたいだし、英訳も読めない。つまり、ほとんど文盲に近い。去年もそんな状態で参加したみたいだが、今年も参加するという。それでシンガポールの教団が心配になって、「いくらか補助できないか」と言ってきたわけだ。具体的には、経文を和訳することと、発音記号を振り仮名で打つことくらいかなと思ったわけだ。「まあ、とにかくやってみます」と言って引き受けた。

 今日は時間的に締め切りで、最終的にすべては終わらなかった。けれどもまあ、昨年は「ゼロ」の状態で行ったわけだから,八割くらいの量が翻訳されておれば上等じゃないか? 巡礼の吉祥を祈っている。