私の娘は高校3年生です。卒業後の進路について考える時期になっています。
実際まだまだ将来のことは考えられずにいる様子の娘から相談を受けました。
娘:「ね~、お母さん聴いてくれる?」
私:「どうしたん?なんかあったん?」
娘:「学校で先生に聞かれてんけど、この先のことどうしようか迷っとるんやけど…、進学するにしても大学とか無理やし、専門学校ってなんの?って感じやし、就職するにしてもどんな仕事が自分に合っとるかわからん」
私:「そっか~、たしかにね」「なんか好きなこととかやってみたいこととかあるん?」
娘:「絵描くのは好きやけど、それを勉強してみたいってわけではないげんてね」「好きな時に好きなものを描くのがいいと思うから、学校で勉強して絵を描くとなんか嫌いになってしまいそう…」
私:「そうなんや~」「就職とかはどう思うん?」
娘:「就職もいいと思うけど、学校で就職先を見せてもらえて見とるげんけど、やりたい!という感じのはないげんてね」「あ~どうしよう!」「こんなん難しすぎる」
娘:「朝から夜まで毎日働く事なんて考えられん!どうしよう~」
娘の今の正直な気持ちなんだと思います。
高校生の時期には将来の夢が決まっていた私には正直経験したことのない悩みです。だからちょっとだけ「おいおい甘いこと言ってるな~」とか「この先どうなるんやろ…」とマイナス感情が生まれることがあります。
こういう時ってどうすればいいのか?
相談してきた娘にうんうんとうなずきながら話を聴くこと以外に母として、人生の先輩としてどう勇気づけをしていけばいいのかと日々迷います。
でも今は(マイナス感情がちょっぴりでもある時は)話を聴く、それだけしかできないとも思います。
そしてプラスをみると、娘はいろいろなことを自分なりに考えて前進しようとしているんです。
「好きなもの買ったりやりたいことあったりしたら自分でお金貯めていくしかないもんね。そのためには働かんなんし」「一人暮らしもしてみたいし、海外とかも行ってみたい」「あ~なにやりたいやろ~」「自分で働いて生活とかしてしていかんなんし~」と独り言のように最近いっぱい考えている様子なのです。
アドラー心理学に出会ったおかげで子どもを信頼することやプラスの面を見ていくことを少しはできるようになったように思います。マイナス感情も前よりはずっとコントロールできるようになったように思っています。
でも最近、頭によぎるのは、これは子どもたちの課題と分離して何も言わないこと、仲良く暮らしていくために言いたいことは我慢してマイナス感情をクールダウンすることから進歩できているのだろうか…
AIJのシンポジウムや講座などに参加して、アドラー育児の目標は共同体感覚の育成だということを改めて感じさせられています。本来の目標を考えると私はそこにはまだ全然考えが及んでいないことが分かります。
娘とはいろんな話ができます。大切な話ももちろん。だからこれから一緒に生きていく大切な家族として、対等な仲間として目標に近づくためにさらにできることをしたいなと感じています。また、中2の息子とは大切な話はできていないのが現状です。できないと言った方がいいのかな。いつも目標の一致をすると断られます(笑) 大丈夫!フラットで話せる!と私は思っているけど、私の心の奥にある構えが息子には伝わっているのだろうと思います。
仲良く会話ができるで止まっている。初めはそれで満足していた自分。でもやっぱりその先に進めるように、今の現状からすこしでも進歩できるようにしたいのです。そのためには仲間に話を聴いてもらい、一緒に考えることが自分にできることだと思います。またモヤモヤ思っていることを仲間に聴いてもらいたいと思います。
そして立ち止まったままから前進したいと思います。
(AIJエンカレッジ金沢 石川 K.T)