さくっと目標の一致

母の見舞いに行った。
「どちらさん?なんて聞かれたらどうしよう、と思ってたけど大丈夫そうだね」と言ったら「大丈夫だよ、ちゃんとわかるよ~」と2人で笑った。「お母さんがいないとご飯つくるのも張り合いないし、寂しいよ」と言うと「そうかい、寂しいかい?」と言って母はニコニコしてた。
「頑張ってきたよね」と言うと「ん~、そんなに頑張って来なかったよ」と言う。
「そうなんだ」と答えてから
「苦労してきたよね」と言ってみた。
そしたら「苦労はしてきたねぇ」と言うので「そうだよね、苦労してきたよね。こっから先はもう苦労なんかいらないね」と言った。母は「苦労はもういいわ、のんびり暮らしたい」と。
そこで「そうだよね、のんびり暮らしたいよね、脚治ったら家でのんびり暮らそうね。家に帰ってくるの待ってるよ」と答えた。

健側の足は筋肉が痩せていて試しに膝を曲げると痛がった。リハビリたいへんかも、と思ったが口に出さなかった。
「のんびり暮らしたい」の、のんびりの中身はひょっとしたら母と私で違うかもしれない。けれども「のんびり」は一般的なのんびりで今のところは良いことにしようと思う。

さくっとした目標の一致の話。

(七飯アドラー心理学研究会 北海道 M.O.)