子育てミニ講演会

 昨年度は、金沢でミニ講演会(教育講演)を作りました。有志でプロジェクトを立ち上げた動機は「パセージを開催したい。そのためにアドラー心理学の子育てを知ってもらい、広めていきたい。」というものでした。

 最初は、ちょうどその頃に行われたAIJの第2回シンポジウム「もういちど、育児を考える
親がほんとうにすべきこと」の勉強会から始めました。そうやって、丁寧に学び合いながら金沢独自の講演会を作り上げていきたいと考えていました。具体的に原稿を作っていくうちに、Paseegeではなく講演会なので、その後はもうお会いできない方もいるかもしれないと思い、方向性が少しずつ変わっていきました。「アドラー心理学に基づく勇気づけの子育てに関心を持ってもらい、自分の現場で実践してみたいと思ってもらえるような技法を提案する。」のがよいのでは?という話になり、原稿を作り始めました。今思えば安全な技法だけを提案するなんて、何とも小手先なアドラー心理学らしからぬ講演会を考えていたということに気づきました。そこで、本当に子育て中のお父さんお母さんに伝えたいことは何なのかということをメンバーで再度話し合い、よくあるエピソードを基にして子育てミニ講演会を作ることにしました。第1回は「子どもの行動に正の注目をしましょう」第2回は「勇気づけの第1歩は、お作法を守って子どもの話を聞く」第3回は「失敗は成長するためのチャンス」となりました。どれも開催ギリギリの完成でしたが、納得の講演会を作ることができたと思います。

 以下は、参加して下さった方の感想です。

 有意義な時間をありがとうございました。話しを聞いて家に帰るたびに子どもへの関わり方で自分自身を振り返ることができて、毎回の受講を楽しみにしていました。子育てをしていて、よくある家庭の場面をとりあげてロールプレイを含めながらの講義だったのでとてもわかりやすく自分の中にも取り込みやすかったです。毎回心理面の目標が達成できているかを振り返ることで、自分のこの行動はどうかな?と考えるきっかけにもなりました。
 第1回目の適切な行動や側面を探すというところはワークもして最初に自分でも取り組みやすかったです。繰り返し正の注目をしていく中で、子どもの行動に対して喜びや親しみを感じていると伝わるような関わり方が決して安易に褒めることではないんだろうな、と気づいた時に、どう伝えたらそう思ってもらえるんだろうと自分の語彙力や表現力が足りないなぁと感じました。(今日のグループワークの中でも仲間と思ってもらえるような関わり方って?という話になりました。)
 第2回のお話しの作法もまだまだ喋られない年齢ではあるけど、そんな時から意識して関わっていくことが大切だなと思いました。言葉にはならない声で一生懸命話してくれていることを、顔を見て聴いて一緒に喜びあう時間が毎回は難しいけれど、一日の中で1回でも多く関われたらいいのかなぁと思います。
 第3回のお話を聞いて、最近色々チャレンジして失敗して「ほらぁー言ったでしょー」と独り言のように呟いていたことも今日のお話を聞いてギクっとしました。きっとその独り言は子どもの心に届いてしまってるだろうなぁと…。具体的な内容であればあるほど、自分の家での姿に当てはめて考えることができました。すぐに実践することができる内容で、また取り組んでいるうちに子どもと穏やかに関わる時間も増えたり自分の気持ちが楽に感じることも多くなり、本当に3回参加してよかったなと思いました。
 passageや残りのお話しの作法なども聴いてみたいなと思える講演会でした。まとまらず長くなりましたが…本当に貴重な時間をありがとうございました。

(AIJエンカレッジ金沢 石川 M.I)