パセージマジック

現在、私は1歳半(S)と4歳(M)男児のほぼワンオペ育児に追われている。心配性でせっかちな祖父と母親を反面教師と思っていたのだが、自分も同じように子どもに接してしまううちに、Mが不安定になりやすく、怒り方が自分と似てきた。嫌だなぁと思っていたころ、パセージを知り受講を決めた。今は月1勉強会を楽しみに参加している。

2人目が産まれ1年経ち、息子たちに「やめて!あかんて!」が増え始めた。Sの夕方泣きの中、Mがぐずり始めてそれにイライラし始めるともう窓を閉めたくなる最悪な状態(私の怒鳴り声と子どもの泣き声が鳴り響く)と変す。パセージテキストの”人間は感情の奴隷ではない”が横切る。

しかし今日の私はゆったり過ごすことを目標に頑張った。フライデーナイトなので、夕飯は頑張らない。Mが「本を読んで!」と言ってきたので、私が「ご飯炊いている間だけね」と読む。その間Sは冷凍庫の物を出している(-2,そわそわ *感情を-5から+5で数値化し、言葉で表現)。そこには注目せず読み続けた。するとMが「もういい」と言い、夕ご飯のおかずに手を出そうとした(-2,怒り)。そこにも注目せず、冷凍庫のドアを閉めた。

するとMは「風呂に入る」と言って入って行った(+1,希望)。Sも追いかける。少ししてお風呂を覗くと、Mが自分で泡をつけて洗っている!!(+3,驚き)(いつもは私が洗うかシャワーだけかけて入る)Mが「泡が無い」とぶつぶつ言っているので湯船の中を見ると泡だらけだった…(-2,ショック)。Sは服のままだったのでとりあえず脱がせながら、「自分で泡で洗えてるやん!」と喜んだ。「お風呂は泡だらけやけど」も小さい声で言うてしまったが。その後Mの遊んでいた洗面器のお湯をSがひっくり返した。怒ったMは洗面器でSを2回殴った(-2,怒り)。これは何て言おうか考えている間に、Mが「トンネルを通って」と言うので通って感想を伝えると、それが嫌だったらしく私の髪の毛をおもいきり引っ張ってきた(-5,怒り)。これにはさすがに腹が立ち、「痛いから離して。嫌だよ」と冷静に言い、パセージ戦術の1つを実践、心の中で20秒数えた。

それでも怒りが治らなかったのでもう10秒数えていたら、Mが「今日はお弁当ぴっかんしたよ(全部食べた)よ!」と言うてきた(+1,驚き)。私が「おにぎりも?」ときくと「うん!けどもう少し小さくして。」と言ってきたので私の気持ちが切れ変わった。私が「わかった」と伝えるとMが「先お風呂上がって夕飯の準備しとくね!何すれば良い?」と言ってきた。私が「じゃあサラダをお願い」というと、(ずぶ濡れで飛び出し布団にダイブすることが多いのに)今日は自分で拭いて、着替えて、サラダの準備をちゃんとしてくれていた!!感激だった。ありがとうと伝えた。その後もすんなり寝てくれた。

負の注目をやめて、自分の感情をこらえ、正の注目をしたら、たちまちMが私の嫌がる行動をせず、自分で考えたできることをすすんでやるようになった。すごいことである。これぞパセージマジックで、子どもの行動が一変して良くなった。明日もまた感情の奴隷にならず、負の注目をしないよう頑張ろうと思えた夜だった。

愛知県 E.N