カウンセラー養成講座2024を終えて

8月のカウンセラー養成講座は、2週間あり、各週4日間ありました。基本、カウンセリングの練習で2週めの途中から試験が始まりました。試験は必須ではなく希望者。練習にしますというのもありです。
私は ”数撃ちゃ当たるかも?の精神” で初めから試験を受けました。

1回目の試験は私不合格。Kさんは見事合格されました。Kさんは「カウンセリングをする前にお祈りをした。アドラー先生と野田先生にそばで寄り添ってもらうようお願いした。そしてカウンセリング中は、クライアントさんの事しか考えてなかった」と昼休憩の時に話してくれました。
それを聞いた私の感想は「ええええーー?!!そういうものなのっ??!」という驚きでした。
私の場合、試験中のカウンセリングの後半、「これは合格なのか?不合格なのか?」という考えが頭の中をよぎりまくっていましたから。大きな違いです。

この話は、その日の講座の終わりに私の感想として発表しました。見学にきてくださっていた先輩リーダーに「そこがあなたの壁だね!」と言われ、私自身もそうだなぁと思いつつ、でも夕方以降の自主練習でも邪念が入る私でした。

そして、翌朝です。ホテルの部屋でNHKの朝のテレビ小説『虎に翼』を観たんです。このドラマ大好きなんですね、私。
ドラマの最後のシーンで、大学生の娘が泣くんです。
戦争でお母さんを亡くして、お父さんに壁を作られ、甘えられなかった子ども時代を過ごしていた娘。その寂しかった思いを吐き出してお父さんが温かく寄り添って言葉をかける。「何か食べたいものある?」娘が号泣する(記憶ではこんなシーンでした)。

とってもいいシーンで、私も涙がツーと落ちてきました。
涙はそれだけで終わらなくて、ワンワン泣いてしまいました。
私、思い出したんです。
養成講座が不安だって。難しいし、ドキドキするし、上手くいかないし。
それと、父が亡くなった(昨年秋に他界)後の処理(難しい手続きやら、初盆の準備やら等)を私がしていて、そういうのも責任重くて辛かったなあ〜と。
私はいろいろ不安を抱えて辛かったんだ、その思いが溢れ出てきたと思いました。
私自身びっくりしましたが、しばらく思い切り泣きました。
涙が止まった後は、自分を認めた感じで心が静かになりました。
朝8時頃の出来事です。

その後は少し時間をかけて、落ち着いて試験の事を考えました。
今日はクライアントさんのためにカウンセリグしようと自然に思えました。“ねばならない”では、ありませんでした。
この後、2 回目の試験を受けて合格できました。
先生からは、今日は座った時から体の感じが違ってましたねと言われました。

私がカウンセリングをする時、いつもベクトルが自分を向いてたように思います。技術を知っても、なかなかクライアントさんの話の中身が見えてこない、「相手の目で見て、相手の耳で聴いて、相手の心で考える」ができなかったのは、そのせいかもしれないと思いました。
心からベクトルが目の前の相手に向いた時、ようやく話が見えてくるのかなぁと思えました。
試験合格は素直に楽しくお話してくださるクライアント役さんに大いに助けられたとも思います。

この養成講座で、殻を破ったような感覚がありました。
これが錯覚で終わらないようこれからも精進していきたいと思います。

養成講座に向けては、勉強会を企画していただいたり、一緒に参加してくださった仲間がありました。
養成講座では素敵な同期に出会いました。
会場では見学参加の方がクライアント役で事例を出してくれたり、先輩カウンセラーが自主練に付き合ってくれたりと全員が惜しみなく協力してくださいました。本当にかけがえのない経験がさせていただきました。
たくさんのモデルをみて次回のカウンセラー養成講座では、私が応援するお役目をしたいと心から思っています。

                           子育てサークル「Adlerjala」(鳥取)Y.N