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実践の難しさ・現実との乖離について
アドラー心理学では、強さを発揮するだけでなく自身の不完全さも受け入れて、持てる様々な美徳を発揮することで、誰もが社会に貢献できると考えます。互いの可能性を見出し、仲間として協力して共同体を支え合う実践の道を示しているのです。
人間は誰もが弱く誰もが強みをもっています。ある人のある弱さは、裏を返せば強さでもあるのです。たとえば、「仕事が遅い」というのは一見、弱点のように思えますが、実は「丁寧である」「慎重である」という強さでもあります。逆に「仕事が早い」のは長所のように思えますが、ひょっとしたら「ミスが多い」「雑だ」などの弱さがあるかもしれません。
人間関係においても同じです。たとえば「人と交わるのが下手だ」と思っている人は、「思慮深い」「ひとりで行動できる」「自分の好きなことに集中できる」人かもしれません。これらはすべてその人の「パーソナル・ストレンクス」として、社会の中で役立てることができます。
人はそれぞれ違っており、それぞれが異なる弱さと強さをもっています。それぞれが身につけている能力を発揮することにより、各人各様の仕方で社会に貢献することができます。アドラー心理学の実践とは、お互いの持つ多種多様な貢献の可能性を見出しながら、仲間同士として助け合い協力し合って、ともに社会を支えていこうとする道なのです。
