誰かの相談に乗る際の、アドラー心理学からのアドバイスはありますか?

Category: カウンセリングと応用

身近な方からのご相談では、それがどんなご相談なのか、その相談で何を目指すのかを丁寧に確認します。相手への尊敬と信頼を忘れずに、自分の価値判断で相手を裁いたりせず、なるべく具体的なエピソードに沿いながら話を伺い、相手の方が何に困っていてどう解決したいのかを明確にします。ここで大切なのは自分に陰性感情がないかを終始観察することです。陰性感情があれば、よい相談にはなりません。

身近な方からの相談に乗る際のアドラー心理学からのアドバイスとしてはまず、それはどのような相談なのか、この相談で何を目指すのかを、相談する方とされる方両者が共有することです。

相談に乗ることになったら、相手への「尊敬」と「信頼」を持って、まずは相手の話を自分の価値判断で裁くことがないように、相手の話をよく聞きます。そして、相談する人が何に困っていて何を解決したいと考えているのかを明確にします。具体的な「エピソード」を素材にすると、問題の「原因」ではなく「どうなればいいのか(解決像)」を明らかにすることで、その解決像を実現するためにどのようなことができるかを一緒に考えていく事ができます。大切なのは、自分に陰性感情が出ていないかを終始観察することです。自分に陰性感情がある時は、よい相談はできません。

  1. 相談の時は「相談的人間関係」を保持する
    相談に乗る時に大切なのは、技術はもちろんですが、相手に対する向き合い方が極めて大切です。
    アドラー心理学では、相談にあたっての人間関係を「相談的人間関係」と呼んでとても重視します。これは、カウンセラーとクライエント、医師と患者、医療関係者と利用者、教師と生徒、などの「相談する/される」関係においてはもちろんですが、友人同士、夫と妻など、普段は「相談する/される」関係にない場合でも、「相談していい?」「いいですよ。何ですか?」という一往復の会話であってもお互いが「相談する/される」関係になったその瞬間から必要になります。
    また、相談に乗る側が、善かれと思ってつい「自分が相手を助けてあげなければ」「正しい道に導いてあげなければ」といった、相手への支配的な考え方にとらわれてしまうことがあります。このようなときは相談がうまくいきません。こうしたときも「相談的人間関係」について点検すると、道が開けることがあります。
    「相談的人間関係」については 「Q アドラー心理学カウンセリングにおける「相談的(治療的)人間関係」とは何ですか?」をご参照ください。
  2. まずは相手の話を聴く
    相手がこちらにどんなことを望んでいるのか(聴くだけでいいのか、アドバイスがほしいのか、一緒に解決を考えてほしいのか、など)、相手が何を問題と考えているのか(現状)、相談の結果どうなったらよいと考えているのか(目標)、などをききましょう。相手の話を、途中で遮らずに、最後まで聴きます。もし相談内容が自分では対応が難しい場合や、自分には無理と思われた場合は、相談を引き受けるのを断るほうが、おたがいにとって建設的である場合もあります。
  3. 自分の陰性感情に注意する
    相談をしていて、あるいはされていて、どうしても陰性感情が出てきてしまうことがあります。陰性感情を持ったままでは、なかなかよい結果にはつながりません。どちらかが陰性感情を持つときには大抵、もう片方も陰性感情を多少は持っていて、なんだかうまくいかないな、とお互いに感じていることが多いのです。相談中どうしても陰性感情を持ち続けてしまうようなら、一旦相談を中止して落ち着いたら再開するか、あるいは別の人と相談をすることにするかなどを検討する方がよいことがあります。
  4. 「どこから」ではなく「どこへ」を探す
    アドラー心理学の基本前提に「目的論」という考え方があります。人の行動の原因よりも目的を見ようとする考え方です。相談の時にも、今起きている問題について、その原因を探して除去しようとする方向ではなく、今の状態が結局どうなればいいのか、解決像を見つけてそれを実現するための行動を考える方向で進めると、できる事が見つかりやすいです。

このほか、具体的な技術に関心をお持ちの方は、まずアドラー心理学基礎講座応用編などを、カウンセリングについて勉強されたい方は基礎講座の後カウンセリング講座などを受講されることをおすすめします。

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